発達障害と診断されたけれども

生きるってつらいよねっていうアラサー会社員です。くだらないこともたくさん書きます。

ギャンブル依存症という名の不治の病

テレビは職場の食堂でご飯を食べてるときにしか見ないけれど、未だに昼のワイドショーでは水原一平氏の話題で持ちきりである。

未だにというよりも今まさにホットなニュースの間違いか。

 

 

普通の人は水原氏のニュースを見て何を思うだろうか。

大谷翔平の口座から数百億も抜いて悪い奴だ!と思うのが普通だろう。

 

水原氏は大谷翔平だけでなく、世間からの信頼も完全に失った。

もう二度とまっとうな道に戻ってくることは出来ないかもしれない。

 

しかし、僕には彼がなぜここまでのことをしてしまったのか、理解できる気がする。

 

何故なら、僕も自他共に認める重度のギャンブル依存症だからだ。

 

 

 

僕は重度のパチンコスロットの依存症だ。

 

ハマったのは大学2年生の頃だっただろうか。

きっかけは彼女(妻)が魔法少女まどか☆マギカ好きで、まどマギのスロットがあるらしいから一緒に打ってみようということからだった。

 

パチンコのレートは通常1玉=4円、スロットのレートは1枚=20円が基本である。

 

しかし、版権が好きで打つ且つ初めてスロットを打つのにそんな高レートはとてもじゃないけれど打てない。

ということで1枚=2円のいわゆるレートが通常の1/10の2スロで遊び始めた。

 

アニメのこのシーンが使われてるんだね、なんて言いながら本当に最初は遊び感覚で2スロのまどマギだけ打っていた。

2スロだと1日遊んでも3千円程度しかかからない。

言わばゲームセンターと同じようなものだ。

 

スロットを打ったならばパチンコに手を出すのも時間の問題だった。

化物語ひぐらしのなく頃にシリーズなど、アニメ好きの僕には打ちたいパチンコ台が山ほどあった。

 

パチンコも当初は1円パチンコで遊んでいた。

 

だが、3千円くらい勝ったとき「これが4円パチンコならば1万円以上の勝ちになる…?」と4円パチンコに興味を持ち始めた。

 

思えばそれがどん底人生の始まりだった。

 

 

最初の4円パチンコの感想は「とにかく金がなくなるのが早い」だった。

1万円が30分足らずで溶けてしまう。

 

だが、反対にリターンも大きい。

1万発出せばそれだけで4万円になる。

当時は一回の大当たりが2,400発の台が多かったため、5連荘させれば4万円が手に入る。

 

「1万発出せば」と簡単に言うが、それが非常に難しい。

1/399の初当たりを射止め、50%の壁を突破して、120回転の間に1/64を当て続けなければならない(真・花の慶次)。

 

ドはまりしたきっかけは、今でも覚えている。

妻と翌日いちご狩りのデートに行く予定だったが手持ち資金が少々心もとない。

1万円だけ勝負してみるか…と花の慶次を打ち、見事に軍資金1万円が5万円に増えた。

「今日勝ったから明日は豪快にいける」という多幸感。

「1万円を失わず、逆に5万円になって戻ってきてよかった」という安堵感。

打った帰り道、帰った後も脳がずっと射精しているような感覚だったのを覚えている。

 

 

それ以来すっかり僕は4円パチンコにハマってしまった。

給料日前のデートでお金がない…あの時みたいに増やせないだろうかと打ちに行き、逆に返り討ちにあい3万円くらい負けて、呆然と外の喫煙所で立ち尽くしたこともあった。

負けた金を取り戻さなきゃと家中のゲームを搔き集めてブックオフに売りに行ったこともある。

 

 

パチンコにハマってから僕はパチンコのことしか考えられなくなった。

 

19歳の時にハマったと仮定して、今が29歳だから僕は10年間パチンコにハマっている。

学生の頃は103万まで目一杯バイトをしていて、卒業するときの貯金はほぼ0。

就職後も打ち続け、ろくに貯金が出来ていないから恐らく累計で1000万近くは負けている。

 

 

僕は非常に熱しやすく冷めやすい性格なのに、何故かパチンコだけは冷めるときが来ない。

 

それもそのはずで、パチンコスロットは人をハマらせるために作られている。

 

パチンコメーカーは画面や音、光、タイミングなどを駆使して神経伝達物質の一つであるドーパミンの放出を上手く操る。

そんなうまく作られた台に晒され続ければ、自ずとドーパミンの分泌条件が通常の人間とは大きく異なってしまう。

言うなれば、パチンコでしか興奮できない脳になってしまう。

 

脳の構造そのものが変化してしまうのだ

 

これはパチンコに限った話ではない。

競馬や競輪、カジノ、野球賭博など人の射幸性を煽るギャンブルは人の脳そのものを劣化させてしまう。

そして劣化した脳は二度と戻ることがない。

 

よく例えられるのが、一度たくわんになったらもう絶対に普通の大根に戻ることはないのと同じだ。

故に、ギャンブル依存症は二度と治ることのない、不治の病なのだ。

 

そして、そんな状態の脳になってしまった人間は、通常では考えられないような思考を生み、行動に起こす。

 

今回の水原一平氏のように…。

 

 

 

 

多分、文字数が1万字を平気で超えると思うので、今日はこの辺で。

これから複数回に分けてギャンブル依存症者が語るギャンブルの怖さについて書こうと思います。